今日は事務局長の雑感を書きます。

都立入試が終わりました。私の中では、つばめ塾の一つの区切りだと思っております。
塾生である私の長男が都立受験をして合格したからです。

八王子つばめ塾を作った日に、長男は幼稚園の年長でした。この子がいつかつばめ塾に塾生に!!と楽しみにしながら塾を運営してきました。中2生で入塾させましたが、悩むことも多い2年間でした。
我が子を入塾させた1番の理由は、過去に書きましたが、「無料塾を運営しておきながら、自分の息子は有料塾に行かせているのかよ。」という批判だけは絶対に言われたくなかったからです。そして、無料塾の創設者が子どもをその塾に入れて受験させたということは、全国で初めてなのではないかと自負しているからです。理由は簡単です。ボランティアベースで運営するのであれば、創設者にある程度の余裕があるのが普通で、子どもを有料塾に行かせる収入がないなら、ボランティアなどせずに働いた方がいいという思いや、世間的な視線があるからです。逆に余裕があるなら、週の実施回数が限られている無料塾より、有料塾の方が圧倒的に有利であるため、我が子のこととなれば、有料塾に通わせた方がよいと思うのは、親であれば当然の感情です。
幸い、私がつばめ塾に没頭しすぎたため、非正規雇用であちこちから収入を得て何とか暮らしているので、我が子をつばめ塾に入れられましたが、これで年収が高ければ、どうしようか迷ったのも事実です。
揺れる感情の中、つばめ塾の夏期講習で私が社会を教えたとき、帰宅した長男に「今日の授業はどうだった?」と軽い気持ちで聞いたら、「今日の授業の話は全部、前にパパから聞いてた。」と言われて大きな衝撃を受けました。「この子は講習前に既に全て私から聞いている。それなら、その席を違う子に譲っても良かったのではないか、、、」と考え込んでしまいました。「息子をつばめ塾に!!」とこだわりぬいてきましたが、私がもっと稼いで、他の有料塾に入れれば、1席を違う子に渡せたのでないかと思いました。
それに加え、塾内で大っぴらに「父親と息子」という雰囲気を出すわけにもいかず、、、遅刻をすれば、甘くするわけにもいかないので、普段塾生には使わない厳しい口調で注意しなければ示しがつかないわで、なんとも微妙な2年間でした。

というわけで、長男が無事に都立高校に受かったこと自体はとても嬉しいのですが、長男をつばめ塾に入れて良かったのかどうかは、まだわかりません。ただし、ボランティアの先生方に本当によく教えて頂き、貴重な経験をさせてもらえたことは、親として感謝以外の何物でもありません。

さて、今年中学に入る次男はどうするか、悩んでおります(笑) もし本人が有料塾に行きたいと言ったら、何とか稼いで有料塾に入れるかもしれません。そのぶんの席を他のお子さんに譲れるように。

以上、悩んだ2年間のお話でした。

事務局長 小宮位之