今日も事務局長の雑感を書きます(^^♪

私は特にコロナ前までは数多くの講演を各地でしていました。母校國學院大學の経済学部でも年1回させてもらっていました。(私は文学部卒です)
私の妻は、つばめ塾設立半年間くらいは、教室の鍵開け程度手伝ってくれましたが、以後一切関わることなく、私がつばめ塾に全力を注ぐことを許し、応援してくれました。
しかし、1回だけ私の講演を聞きに来てくれたことがあります。それが國學院大學での講演です。帰宅して「講演どうだった?」と聞いてみたところ、「まあ人前で話すのが大好きな人だから、パワーポイントを使っての1時間の講演は、想定内だったけど、質疑応答の時はさすがにすごいと思った。質問が予想できない中、聞かれた瞬間にすべての質問に即答したのは、感心したよ。」と言われました。
そこで私は
「そりゃそうだよ。つばめ塾設立以来、さらには正社員を辞めて非正規雇用になった日以来、どうしてつばめ塾をしているのか、無料塾になんの意味があるのか、毎日考え続けてきた。それこそ、寝てる時と仕事をしている時以外はずっとつばめ塾のことを考えてきた。電車に乗っていても、トイレに入っていても、ずっとつばめ塾の意味と、運営と、塾生のことを考えてきた。今1時間講演を聞いて思いついた大学生の質問など、全てが想定内だよ。」
と言いました。もちろん大学生をばかにしているわけではありませんが、考えている時間の桁が違うのです。

ただ、数多い講演の中で、2問だけ、答えに一瞬詰まった質問がありました。それは、「東日本大震災での大川小学校の事件をどうとらえているか。」「いじめについてどう思うか。」の2点でした。
「大川小学校」については、こう答えました。
事件の詳細についてよく知っているわけではないが、原因の一つは、マニュアルに規定されている判断を超えて、臨機応変な対応が必要だった事案だったと思う。つばめ塾も、変にマニュアル化せず、その場その場で生徒のために尽くす柔軟性が必要だという教訓を得ていると考えています。
「いじめ」については、こう答えました。
常に塾生を観察しているが、つばめ塾の中にはいじめが今のところ存在しない。なぜかというと、いろんな学校からくる子がいるので、そこまで関係性が深くないこと。1回2時間しか触れ合わず、しかも勉強をしているので、いじめに発展する余地がないこと。そして、いじめを受けて子どもが傷つくのは、「そこに居場所がないこと」だと思う。実際に殴られたり、上履きに画びょうを入れられたりして、そのこと自体はとても傷つくけれど、さらに嫌なのは、その嘆きを聞いてくれる、慰めてくれる友達がいないことだと思う。だからつばめ塾は、居場所を作ってあげたい。君にはここに居場所があるよ、と平等に呼びかけてあげたい。こうした方針を持つことが、つばめ塾にとっては、大事なことだと考えています。

この二つの質問は全くの想定外で、質問中に必死に考え、話す中で出てきた答えです。
でも、とても大事なことを気づかせてもらえた質問だなと感謝しています。

事務局長 小宮位之