事務局長の雑感を書きます。長文です。興味ない方は読み飛ばしてください(^^♪

無料塾をやっていると、無料塾への批判というものは常にあります。
その意見にも一理があり、「確かにそれは言えるな」と頷けるものもあります。

ただ、2年ほど前、読んで大笑いした意見がありました。その方は、ブログで、
「無料塾での支援というものは良くない。世の中は、支援してくれる人が常にいるわけではない。そんなに甘くない。無料塾での支援で、子どもが勘違いしてしまうではないか。」
という趣旨の意見でした。こんなに、100%否定できる意見というのは珍しいです。

無料塾に来る子たちは、世間の冷たさを十分すぎるほど知っています。私は小学3年生の時に、我が家が貧乏なんだと認識しました。そして小学校高学年の時から、「どうして都営団地の中は生活が苦しい人が多いのに、世間と国は助けてくれないのだろう?団地を一歩出ればベンツでもBMWでも高級車は沢山走っているというのに、、、」と疑問を持って成長しました。
つばめ塾に来ているご家庭は、経済的に苦しいご家庭です。保護者の方も、日々苦しんでいます。それは塾生もよくわかっています。
だから、私はその方にこう言いたいのです。「どうぞご心配なく!塾生は、何らの支援もしてくれない人が世の中に多いことを、身に染みてわかっています。」
なぜ私がこの方に怒りを持つかというと、支援の必要性を知っていてそれを止めようとする動きだからです。もし私が中高生の時に、ただでお米やパスタをくれると言われたら、一瞬の迷いもなくもらいます。とにかく貧しいのです。数百円の価値の物でもほしいのです。少しでもいいので、現金か、現金と同等の価値のあるものがご家庭にわたることがとても重要なのです。月に3万円以上はかかるという有料塾の授業を少しでも代わることのできる無料での学習支援が必要なのです。

経済的に苦しいご家庭の状況を知らない、想像できない、無料塾の存在を知らない人がいるのは当たり前のことです。だからこそ、支援の必要性を訴える活動を塾設立以来、全力で行ってきました。無料塾の話をしてほしいと言われれば、全国どこへでも行きました。今、私は非正規雇用で暮らしていますから、正直言って講演料はいただきたいところではありますが、無料でお話することもたくさんあります。中学生、高校生、大学生から話してほしいという要望には、全て応えてきました。もう数えきれない子たちに相手に話をしました。しかしそんな活動も、無料塾の存在を知っている人から否定されたら、元も子もありません。だから全力で反論します。「子どもたちには支援が必要だ」と。

世間に出たら厳しい。だからこそ、つばめ塾にいる間は、懇切丁寧に教えてあげたい。勉強合宿の時にはお金を気にすることなく、食べたいものを食べてもらいたい。お米やパスタもあげたい。温かさを、塾にいる間だけでも提供したいのです。そしてその温かさを知って、「僕も、人に温かく接してあげたい」と願う青少年を育てたいと思うのです。こうして、次の世代にも支援の輪が広がることを期待して、全力で活動を推進しているのです。だからこそ”今この瞬間”に支援が必要なのです。

事務局長 小宮位之