年度末が近づいています。この一年を振り返ると大きな進展がありました。
それは、高校に合格した、今年の卒業生の言葉に凝縮されています。

「高校に行ったら、一生懸命勉強して、大学に行きたい。そしたらまたつばめ塾に戻って来て後輩達に教えてあげたい。」

「私が行く高校の面接なら任せて。私が色々後輩に教えてあげるよ。」

「高校に行ったら勉強して、将来調理師の免許をとりたい。あと、お年寄りが好きだから、老人ホームとかでボランティアをしたい。」

こんな嬉しい声が聞こえてきました。
大事な点は二つあります。一つは進路に希望が見えてきたこと。
もう一つは、「他の人」に意識が向くようになったことです。
誰でも放っておけば、「自分さえ良ければよい。お金さえあれば良い」という考え方に傾きます。しかし、自分の生き方に希望が見えてきたことで、「自分さえ良ければいい」という意識から脱却できたということです。
それは、本当に時間と手間を惜しまず、一生懸命に教えた講師の方の努力が大いに実ったということができるでしょう。

もちろん、社会を良くするために、ボランティアでなくてもできることは沢山あります。仕事を通じてでも出来るし、笑顔を見せるだけでも世の中は良くなると思います。
しかしながら、100%ボランティアで成り立っているつばめ塾の卒業生が、「人に対するボランティア精神」を持つようになったということは、大きな成果を収めたと言えるのではないでしょうか。

最後に、つばめ塾の大学生講師の言葉を、これからも続くつばめ塾の指針として載せたいと思います。

「無料塾の講師をやっていると友人に言うと、バイトで塾講師やった方が良くね?とか、そんなことやったって世の中変わんねーよ!とか言われますけど、僕はこういう無料塾で少しでも世の中が変わると信じているので。」

こういう人材がつばめ塾にいるということが、塾の最大の誇りだと思っています。

事務局長 小宮位之