昨年7月に、認定NPO法人テラ・ルネッサンスの創業者である鬼丸昌也氏をお呼びして、つばめ塾で講演会を開きました。
そのウガンダでの元子ども兵士への支援活動の記録がドキュメンタリー映画になりました。「リターニーズ」という映画です。
今、渋谷の映画館ユーロスペースで、2週間の限定公開です。ぜひ皆様も足を運んでください!!
https://returnees.ndn-news.co.jp/
昨日、愚息(中2)と公開初日に行ってまいりました。
以下、まとまっていないのですが、思ったことをつらつらと書いていこうと思います。
まず、自分が取材で行かせてもらった20年前を思い出しました。北部にあるグルという街です。
オレンジ色の大地。赤道直下の蒸し暑い風と空気感、取材での苦労も一緒に思い出し、本当に懐かしい気持ちになりました。
ただ、語られる内容は、私が1週間ほど滞在しただけではわからない実情があり、20年経って、「あれはこういうことだったのか!」とわかることがいくつもあり、新たな発見でもありました。
しかし、紛争での悲惨さ、悲しみ、苦しみは厳然としてウガンダにありました。
その中で、テラ・ルネッサンスのみなさんの取り組みは、本当に遅々たる歩みです。これは馬鹿にしているのではありません。問題が大きすぎ、複雑すぎて、簡単に解決できるものではないのです。表面的な解決、その場だけの解決をしないテラ・ルネッサンスの歩みは遅く見えるのです。でもその歩みは、決して後戻りしない「不可逆的」なもので、確実な成果を生んでいます。それがすごいことだと感じました。
とはいえ、この映画の最後は、他の映画にあるような、「幸せになりましたとさ、ちゃんちゃん」という終わり方ではありません。これからも人々の苦しみは続くし、解決すべき問題は山積みだし、活動も続いていく、、、
私が約20年前、北部グルの街のホテルで夜中に、「日本に帰ったら、いつか人材育成をしよう」と決意をしたことを改めて思い出しました。ウガンダから日本に帰国して一番思ったのは、「日本は、本気ではない」ということでした。これだけインフラが整備され、人々が快適な暮らしをしているにも関わらず、国内では「やっているふり」の施策がいかに多いか。ウガンダの問題の複雑さと比べれば、本気でやればすぐに解決できることも、予算を付けただけ、やっているふりだけの取り組みが多いと感じました。
だから、つばめ塾を始めたとき、「本気でやろう」と思えたのです。「自分の収入が減るとか、減らねえとか、そういう低レベルな問題じゃねえんだ。」と、腹を据え、人生をかけて、真剣につばめ塾に取り組めてきたことは本当に幸せなことです。そう考えれば、ウガンダの人たちから教えてもらった「気概」なのかもしれません。
上映中に隣で見ていた三男は、途中で寝ていました。でも私は起こしませんでした。それは、この子が受け取れる容量だけ起きていられる、と思ったからです。中2ではまだ受け止めきれない「容量オーバー」かもしれないと思ったのです。当時26歳の私ですら、取材後のホテルで夜中に毎日泣いていたくらいですから。
上映後に、菊池監督と鬼丸さんのアフタートークがありました。その中で一番印象に残ったのは、「平和は、平和的な方法でしか生み出すことはできない。」という言葉でした。本当にそう思います。武力で解決できるなら、もうすでに平和が来ています。しかし武力を持ち続ける限り、紛争は終わらないでしょう。
終了後、昨年の講演会で司会をさせて頂いた愚息と共に、鬼丸さんに挨拶させていただきました。鬼丸さんから愚息に「まずは知ることから始まるからね!!」との温かいお言葉を頂くことができて、親として感激しました。日本を代表する一流の方に直々にお言葉を賜る機会など、そうそうあるわけではありません。今はまだ中2なのでその価値はわからないと思いますが、大人になれば、いかに貴重な機会だったか、わかると思います。
愚息も帰りに「昨年の講演会で鬼丸さんから言葉で聞いたことを、今日は映像で学ぶことができた」と言っておりました。
映画を拝見して、自分の努力の足りなさを感じました。まだまだ自分は本気度が足りない、怠惰な運営者だと反省しました。つばめ塾にはまだまだポテンシャルがあります。ただ私の能力、真剣度が足りないために、伸ばし切れていません。
同時に、大きな勇気もいただきました。日本にこれだけ素晴らしい取り組みをしている団体、方がいるんだから、私も万分の一、億分の一でもいいので、子どもたちの役に立てるようになりたいと改めて誓いました。
渋谷での公開がうまくいけば、他の都市でも公開されるようですから、ご興味ある方は、ぜひ映画館に足を運んでください!!
理事長 小宮位之
