交流会の感想、様子です。
〇「写真、データで振り返るつばめ塾の10年」
普段HPに載せている写真は、全てモザイクをかけて出していますが、今回は、「上映する写真を撮らないこと」を条件にして、全てモザイク無しでご紹介しました。支援者、支援団体の方にとっては、貴重な機会を提供できたのではないかと思っております。ちなみにこの写真は、つばめ塾で初めての「写真」で、ボランティア講師の第一号の方(私ではありません)と、最初の塾生ですね。

こんな感じで、10年間を振り返っていきました。

〇「卒業生のスピーチ」
これが今回の目玉です。つばめ塾は、塾生、卒業生が、塾関係者以外の人の前に出る機会を1回も設けませんでした。今回は、寄付者・支援者、支援団体のみなさまの前で、5人の卒業生が話をしてくれました。
5人の属性は、「現高校3年生」「現高校3年生」「都立高校を卒業し、現在公務員として働いている」「今、臨床検査技師を目指して学んでいる大学生」「都立高校を卒業して専門学校に進み、現在保育士として働いている」の5人です。順不同で、スピーチを抜粋してみます。
(写真は、最後に記念で撮ったものです)

「私は、最初の頃は勉強自体にあまりやる気がなく、親に塾の話をされてもパッとしませんでした。しかし塾長である小宮先生と面談をした際につばめ塾を立ち上げた理由や塾生にはこうあって欲しいとのことを聞いた際、ここで頑張っていきたいと思いました。私自身学力があまり良くなかったこともありとても多くのことを質問しました。そんな自分にも嫌な顔をせずに教えてくださいました。」

「私は受験に向けてつばめ塾に通い、推薦入試で都立高校に合格しました。受験が近づくにつれて周りの友達が塾に通い出す中、色々な事情でなかなか入塾できなかった時に出会ったのがつばめ塾でした。私は推薦入試で受験することを考えていたのですが、つばめ塾は一般受験の勉強だけでなく、推薦のための面接や集団討論の練習の機会も設けてくださいました。受験に対しての不安も大きく、ちょうど受験期の頃に体調が優れない日が続いていたのですが、親しみやすく優しい先生ばかりだったので乗り越えることができたのだと思います。」

「つばめ塾には、2年間通いました。私の入った都立高校は一般入試でも面接試験があったので、塾での面接練習はとても生かされました。高校卒業後は母が働いている病院に介護士として働きながら、リハビリ系の学校に通おうと考えています。塾の先生方、勉強を熱心に教えてくださり、ありがとうございました。支援者のみなさま、たくさんのご支援有難うございました。」

「私は今、臨床検査技師になるための大学に通っています。つばめ塾は、先生と話しやすい場だったので、勉強のことやそれ以外のことも沢山相談してきました。学校では先生に質問することがとても苦手な中学生だったので、つばめ塾という場があって本当に嬉しかったです。家族の中ではどう生活していこうか、という状況で、時にはスーパーで捨てられるキャベツや天かすをおかずにご飯を食べる生活でした。しかし、支援者の皆様がくださるお米やレトルト食品などのお陰で、美味しい食事を頂けると共に、食費を減らすことができました。今、つばめ塾の大学生奨学金を受けて勉強を続けています。今も貧困生活は続いていますが、なんとか大学まで通わせていただけることができ、今の私がいるのは本当につばめ塾のおかげです。」

「中学の時の成績が悪く、高校受験の進路面談の際には、あなたは通信制高校しか入れないと言われました。でもどうしても入りたい普通科の高校があったので、つばめ塾に入って、先生方のおかげで希望の都立高校に入ることができました。高校卒業後は保育の専門学校に通い、今は地元で保育士として毎日楽しく働いています。つばめ塾は、私の原点です。」

このように、塾での思い出や今頑張っていることをそれぞれ話してくれました。卒業生が大きく成長した姿に、感慨深いものがあったのですが、中でも「入塾の時に、私が話したことでやる気になった」という話に驚きました。その塾生は、塾のごく初期から入った子で、小学5年生から通ってきていました。私は話したこと内容を全く覚えていないのですが、当時は、私が一人一人時間をかけて、塾の経緯などを話していたんです。その中で彼の琴線に触れることをきっと話したのでしょう。そう考えると、「こんな話を塾生にしても分からないだろう」などと思わずに、熱意をもって話してみるべきですね!!改めて気づかされました。NPO法人の理事長として講演会などで、理想を語る場面は多いのですが、「これは理想過ぎかな、、、」と自分でストッパーをかけてしまうことが多々あります。でも、やはり言うべきこと、語るべきつばめ塾の「理想」は人に伝えていかなければならないと思いました。

他の式次第は次回紹介しますね!!

理事長 小宮位之