新年が明けました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨日も投稿を書いたので、今日は違うことを書きます。
つばめ塾の「名誉や誇り」についてです。
つばめ塾には、私が勝手に決めた「名誉に思って良い、4つのこと」と、「名誉に思ってはいけない1つのこと」があります。
「名誉に思って良い、4つのこと」は、
1、今日こうして、子どもたちが2時間、学ぶことができる場を提供できていること
2、つばめ塾の卒業生が講師として戻ってきてくれて、教えてくれていること
3、社会の一線で働く、学ぶ方がボランティア講師として来てくれていること
4、民間団体でありながら、奨学金を運営できていること
の4つです。
一方、「名誉に思ってはいけない1つのこと」は、
1、国や地方公共団体から表彰を受けること
です。
まず、つばめ塾にとって最大の誇りは、学習支援を現実にしていることです。これ以上の価値はありません。次に、つばめ塾の名前の由来の如く、卒業生が戻ってきてくれて、後輩のために教えてくれている、こんなに誇らしいことはありません。そして、ボランティア講師の方々が、会社に行けば重要な働きをしている、そんな人が教えてくれているわけです。現実社会から遊離したアラブの大金持ちが札束で人を雇って行っている事業ではないのです。大学生講師も、一生懸命学びながら来てくれています。
最後に、一介のサラリーマンが始めた事業で、奨学金を出せるまでになったこと、こんなにすごいことはないと思っています。今は年間250万円以上の奨学金をだしていますので、寄付額の30%ほどは、そのまま塾生とご家庭側に大事な現金として渡ることになります。つばめ塾を作ったその日、「経済的に苦しい家庭に必要なのは、なんと言っても現金だ。千円でも2千円でもいい。なんとか援助できないものか、、、」と考えましたが、「単なるサラリーマンにそんなことはできるはずもない」と諦めていました。しかし今では、微力ではありますが、奨学金を出すことができ、本当に感謝で一杯です。
そして、誇りに思ってはいけないこととして、国や地方公共団体から表彰を受けることです。もちろん、他の団体や個人の方の表彰を批判してるわけではありません。つばめ塾としてはそういうものとは無縁、独立独歩でいたいということです。そういう表彰を受けると、「私たちは国(都や八王子市)から認められている」などと勘違いするようになります。そして次第に、それが価値を持つようになります。塾生にとって、国から表彰を受けることなど何の意味もありません。今日、勉強を教えてくれるかどうかが一番重要なのです。「行政にはできない分野を担っている」という民間団体としての矜持を持ち続けていたいと思います(^^♪
※行政を批判しているわけではありません。行政には行政の、民間団体には民間団体の得意分野、そしてやることがあると思っているわけです。
新年になり、つばめ塾のことに色々思いを巡らせていて、胸が熱くなることがあります。それはボランティア講師のことです。ある講師の方は、ご両親がいなくて、祖父母に育てられたそうです。でも、教育にはとてもお金をかけてくれて、私立の中高一貫校から、八王子市にある大学に進学できたそうです。つばめ塾が始まって1年3か月後に取り上げられたTVのニュースを自宅で寝転んで見ていたそうです。思わず飛び起きて、「こういうボランティアをしよう!!」と応募してきてくれました。今は八王子から離れてしまいましたが、ふるさと納税から多くのお米を今でも寄付してくれています。
また、ご自身がシングルマザーで、子育て中の講師の方も「塾生の気持ちがわかるから」と言って、お仕事を掛け持ちしながら時間を作って教えに来てくれています。
もちろん、これはほんの一例で、どの講師も忙しい中、仕事や勉強時間をやりくりしてくれて、子どもたちのために尽力してくれている素晴らしい方々です。だから、塾生にはいつも心の中で「こんな素晴らしい講師がいる塾なんだぞ!!頑張って勉強していこう!!」と叫んでいます。(直接言うと押しつけがましくなるので、言わないようにしています、、、笑)
自分が貧しかった中学、高校時代のことを思い出すと、無料で教えてくれるつばめ塾という存在が、いかに素晴らしいことか、改めて感じます。
今年も、経済的に苦しいご家庭のために、どうしたらなれるのか、それを毎日考えて、コツコツ実行していきたいと思っております。
理事長 小宮位之