以下の記事が先日、インターネット上に公開されていました。内容があまりにも、無料塾の実態とかけ離れているので、堂々と反論します。
「塾・学習塾の口コミ・評判を調査!失敗しない選び方は?」
というサイトです。
https://jyuku-kuchikomi.com/muryou
ツッコミどころ満載なのですが、明らかに違うところを列記して反論します。
要約すると、2013年当時の「無料塾イメージあるある」です。「無料塾って何?こんなところだよね」という勝手なイメージで書いている記事と断言せざるを得ません。
①記事には、「常に講師不足」との記述があります。
「無料塾のデメリットとして、塾の継続活動が保証されていない事があります。
無料塾はボランティアで運営をしているため、講師はもちろん塾長に対する報酬も出ません。そのため、宣伝を打つ資金的余裕が無いことも相まって、講師が常に不足している無料塾が多いのです。」以上引用
端的に申し上げて、講師のほうが生徒より多い無料塾のほうが多いんです。うちは9年間、講師が不足したことなどありません。(地方に存在する無料塾で講師不足は多少聞きますが。)つばめ塾には弟子の無料塾が沢山ありますが、一時的な講師不足は聞きますが、「塾の運営に支障をきたすほど常に不足する」事態など聞いたことがありません。これは明らかにイメージだけで書いています。
そもそも、「報酬が出ないから人材が集まらない」というイメージは、時代遅れも甚だしいです。今はボランティアでこそ優秀な人材が集まるのです。つばめ塾にはいい先生が沢山来てくれています(^^♪
②記事には、「塾への依存度をあげてしまう」との記述あります。
「無料塾の問題点として、支援への依存度を高めてしまう可能性が挙げられます。
そもそも塾とは必ずしも通う必要はなく、あくまで学校の授業の補助的な役割を持ちます。実際に、塾に通っていなくても好成績を維持できる生徒はたくさんいます。
成績が悪い子供は、勉強の習慣が付いていない場合がほとんどです。成績が悪いから塾に通わせる以前に、まず一人で勉強をする習慣を付ける事が大事なのです。
勉強は学校や塾に一任するという考えを持っている人も多くいます。しかし、子供の勉強の面倒をみるのも親の仕事です。
自分に出来る事をやった上で、どうしても成績が上がらなければ無料塾を利用するという心がけが大切です。
無料塾があるからといって、安易な考えで利用することはやめましょう。」以上引用
読んだ途端に大笑いしました。だって、有料塾でも依存度は高まりますよね。依存度における「無料塾と有料塾の違い」はなんでしょうか?説明してもらいたいです!!
③記事には、「教材代が別に必要」とあります。
「また、無料で授業を受けられるとは言え、教材代は別に必要という場合もありますので注意しましょう。」以上引用
これは、ほぼないと断言できます。ここでいう教材とは教科書や学校で使うワーク以外の教材を指すと思われます。教材については、無料塾は基本的に以下の2つの対応を取るところがほとんどです。
1、生徒が持ってくる教科書はワークのみで行う。
2、勧めるにしても、市販の問題集を指定する。それでも1冊1000円前後です。
有料塾では、市販されていない1冊2000円前後する問題集を教科の数だけ買わせるところが多いようです。無料塾は、市販されていない問題集を買える「業者」に登録していないところが多く、よって買わせるパターンはごく少数です。少なくとも、私が知っている無料塾では強制的に買わせるところはありません。
この記事の悪質なところは、「無料塾というところがあるよ。いいことしてるよね。寄付もボランティアもいいことだからしたら?」→「でも注意して。こんなデメリットがあるからね」というところです。決して一方的に無料塾を否定していませんが、この情報を受け取って一番影響を受ける「生徒とその保護者」に誤認させる情報が強調されている点です。
寄付を考えている人、ボランティアを希望している方は、他の寄付先もあるし、色んなボランティアがありますから、「選択肢」があるのでまだいいです。
経済的に余裕があって、我が子を塾に行かせようとする人がこの記事を見て心が動かされることは100%ありません。経済的に厳しいご家庭が、「塾代も高いし、無料塾ってどんなところだろう」と真剣に読むのです。そこでこれを読めば、「講師が少ないのではちゃんと見てもらえないのでは?」「依存度が高まるのは、、、」「教材代が高かったらどうしよう」と不安を抱くことになります。
まだこのサイトに連絡を取っていませんが、「抗議」レベルの記事です。
では最後に、「無料塾のデメリットは何もないのか!!」という疑問に答えます。
それは、塾への通塾日数が有料塾に比べると少ないことです。これは明らかなデメリットです。
八王子つばめ塾では週2回、1回2時間です。他の塾だと週1回というところもあります。これがデメリットなのです。これは仕方ないことです。ここを強調されるなら納得します。それはご家庭側が検討してもらえばいいからです。でも事実とかけ離れた、「講師不足や教材代」のことを言われたらたまりません。
ちゃんと無料塾に取材してから書いて頂きたいです。
理事長 小宮位之
コメント