今日は事務局長の雑感を書きます。
いつもつばめ塾を応援して下さる方の想いに支えられて活動ができてますが、改めて有難く思うことがあります。それは奨学金制度のことです。
昨年創設し、今年から本格運用をしている「高校生奨学金」では、先日生徒面談を行いました。今回は高校1年生の子たちに面接をしました。今年は7名の応募がありました。会うのは卒業以来の子が多いのですが、少し大人っぽくなっていて、成長が感じられました。各高校で頑張っている様子が聞けました。

つばめ塾では奨学金制度に力を入れていますが、その源泉は私の中高生時代にあります。
とにかくお金のない家に育ちました。小遣いは殆どもらった記憶がないです。中学生時代、名目上は「小遣い帳」にあるのですが、親から引き出すのが困難で、「小遣い帳には1万くらいあるんだけど、今度これに使いたいから出して」というと、「家にお金がない」と一蹴されておしまいです。本当にお金がないので、諦めるしかありません。高校生の時にはその小遣い制度も廃止され、高校の売店で1本100円の紙パック飲料を買うための100円が毎日渡されました。財布には1000円札一枚だけ入っているのですが、それは自転車通学の際のパンクした時のためのお金で、決して使ってはならないお金でした。あまりにもお金がないので、よく祖父の家に遊びに行きました。駅についた時に公衆電話から祖父に電話して、「ワンカップいる?」と聞き、200円で買っていくと、1000円をくれるのでその差額をもらってくるのです。あとは年に1回、郵便局で年賀状を配るアルバイトをしていました。その約7万円で部活の費用から文房具まで、1年間を過ごさなければなりません。
こんな高校生生活を送っていた私にとって、高校生にとって現金の収入というのは本当に貴重な存在だと考えています。学習支援をするのはつばめ塾の根幹ですが、それに加えて、最低限の現金を支給することも大事だと感じています。お小遣い程度ではありますが、本当に厳しいご家庭の高校生に現金として支給し、将来の幅を広げるために使ってもらいたいと思っています。
高校1、2年生は月に3000円、3年生は5000円を支給し、現在14名の奨学生がおります。
面接の際、生徒には必ずこう言っています。「これは私のポケットマネーから出しているわけでなく、全国から振り込んで下さる貴重な寄付金をみなさんに渡しています。その思いに応えるには、みなさんが高校でしっかり学んで進路を切り開くことです。寄付者のみなさんのためにも頑張ってください。」

つばめ塾を作った時、いつかは「支給型奨学金を作りたい」と心の中で密かに思っていました。しかし塾の形もできていない当時、口にするのが恥ずかしいくらい、遠く、実現不可能な夢だと思っていました。しかし現在、寄付者、応援者のみなさまのおかげ様で奨学金を創設できました。何回お礼を言っても感謝しきれません。本当にありがとうございます!!!!

これからも塾生や奨学生を応援できるよう、ご支援、ご協力のほど、改めてお願い申し上げる次第です。

事務局長 小宮位之