私ごとになりますが、大切なことなので、ここで改めてお知らせいたします。
今年中学に入学する我が家の長男の入塾申し込みを、本日行いました。
まずもって、「お前のうちは、入塾資格を満たすのか?」という疑問を持つ方がいても当然だと思います。
うちの経済状態は、八王子つばめ塾を設立して半年後に正社員を辞めて以来、非正規雇用です。現在は高校の非常勤講師と病院での電子カルテ整理のアルバイトをしております。さらにNPO法人八王子つばめ塾の理事長として、法人を維持する業務を行って毎月7万円の理事報酬を頂いており、3足のわらじを毎日履き替えながら暮らしております。今日明日食べる物がないという困窮ではありませんが、子ども3人をかかえ、塾代を捻出できる状態にありません。以上の要件で申し込みをしました。
私は法人の理事長ではありますが、親でもありますので、「我が子がかわいい」という私的感情も当然あります。そこで、我が子には、八王子つばめ塾の素晴らしいボランティア講師の先生に勉強を教えてもらい、少しでも薫陶を受けてもらいたいという願いがあります。つばめ塾の先生は、1円の得にもならないことのために、千里の道も遠しとせず、毎週同じ時間に生徒たちに熱心に勉強を教えてくれる、素晴らしい方々です。そんな素晴らしい方々の指導を受けてもらい、「自分もつばめ塾の先生のように、人のために動ける大人になりたい」と思う人材に育ってもらいたいと願っています。
こんなに素晴らしいボランティアの方々に触れる機会など、人生においてそうそうあるわけではありません。
「世の中は結局お金が全てなのではないか?」とひねくれ、悔しい思いをしながら育った私の少年時代からみたら、本当に幸せなことです。
長男が小学校の高学年になるに従い、周りの方から、「中学はどこか受験しますか?」とか、「子どもにとってベストな道を整えてあげるのも親の役割だと思いますよ。」と私が言われるようになりました。
私も色々考えぬき、やはり道はこれだろう、と思えるようになりました。それは、「どんな些細な行動でもいいから、社会的に苦しい立場にいる人に寄り添える大人に育ってもらいたい。そのためには、中学受験はせず、苦しい立場にいるご家庭の中でほとんどの人が通うであろう公立中学に通い、いろんな経験を積んでもらいたい。そして、都立高校を目指してもらいたい。」という道です。さらにはつばめ塾に入ってもらって、本人が望むなら将来的につばめ塾でボランティアをしてもらいたい。そのための道を整えてあげるのが親としての役目だと思いました。
もっとも、本人は中学受験などする気は全くなかったので、何の問題にもなりませんでしたが、、、(笑)
とはいえ、現在八王子つばめ塾では、中学1年生が入る席がなく、順番待ちとなります。理事長の息子だけ特別に入れるというようなことはできませんから、同じく順番待ちリストに載せてもらいます。
長男の中学入学を機に、素晴らしいボランティア講師の方々と共に、少しでも世の中が良くなるように努力を重ねることを改めてお誓いいたします。
特定非営利活動法人八王子つばめ塾理事長 小宮位之