題に「無料塾に関する論文が最優秀賞に選ばれました!!」と書きましたが、私が書いたものではありません。
これは、東京学芸大学附属国際中等教育学校での、「ISSチャレンジ」という研究活動の発表会でのことで、周培文さん(現高校3年生)が書いた論文がその研究会で最優秀賞を頂いたというものです。
題は「貧困の連鎖を断ち切るための無料塾の有効性と持続可能性」です。
周さんは、昨年8月に八王子つばめ塾にいらっしゃり、熱心に見学され、私から聞き取りをされました。
論文の内容に関しては、以下のPDFをご覧いただきたいですが、実際に都内の無料塾でボランティアをされ、その上でいくつかの無料塾で聞き取りをされて、「無料塾の有効性」を実証されました。是非お読みください。
周さんに関して印象に残っている言葉があります。「昨年も似たような論旨で書きましたが最優秀賞には選ばれませんでした。小宮さん、見ていてください。今年は必ず最優秀賞を取りますから!!」そこで私は聞きました。「応援しています。でもどうしてそこまで最優秀賞にこだわるのですか?」周さんは答えました。「まず、ファイナリストに選ばれると、全校生徒の前で発表できます。そこでみんなに無料塾の活動を知ってもらって、参加してもらいたいんです。そして最優秀賞に選ばれると、外部で発表できる機会もあります。世の中の多くの人にこの活動を知ってもらって、経済的に苦しいご家庭の子どもたちを応援したい。」この言葉に感動しました。まだ17歳の若者がここまで真剣に語れることが驚きでした。私は無駄に年だけとって、34歳でつばめ塾を立ち上げましたが、私が17歳の時なんて自分自身が貧困の真っただ中で、大好きな世界史をひたすら覚えていたにすぎません。他人のことなんか考える余裕すらありませんでした。ですから、周さんのような若者にただ驚くばかりです。(ただ、私自身が貧困を味わったおかげで、無料塾の活動に人生をかけて取り組むことができているので、決して「不幸」とは思っていません。むしろ、両親に感謝しています。)
こうして、無料塾の活動は若い人がどんどん積極的に関心をもってくれています。今回の知らせは、「私も負けずにこの活動に尽力していこう」という勇気をもらいました!!
理事長 小宮位之