昨日夕方に標記の件で日テレの「every」でつばめ塾の生徒が取り上げられました。

そこで、yahooニュースでも転載されて、様々なコメントがついております。コメントの中に、確かにちゃんと説明しないと難しいなというのがいくつかありましたので、Q&A方式でお伝えしたいと思います。

つばめ塾が一番訴えたいのは、「生まれた家がお金持ちなら何の心配も無く、本人の学力が低くても大学進学できて、経済的に苦しい家に生まれれば、進学を諦めなければならないという不公平を少しでも無くしたい」ということです。

Q 私が若い頃は、高卒で働く子も多かったよ。
A  現在の東京の高校3年生の四大・短大進学率は66%。3人に2人は進学します。専門まで入れれば実に84%です。高校から上級学校に行かない方が、友人の中では、マイノリティになりつつある時代ということを認識してもらいたいです。その進学には大きな費用がかかります。

Q 大学行く必要ある?義務教育ではないし。
A お金が比較的あるご家庭で今の時代、「うちの子は成績が良くないんで高卒で働かせます。」というお話、ほとんど聞きません。お金があれば、一旦は大学進学を勧めるご家庭が多いです。しかし、その気軽さは経済的に苦しい家庭にはありません。これでは、生まれた環境に大きく左右されてしまいます。

Q 昔も、進学できないという問題あったよ。
A 全くその通りです。大学進学率が20%以下の時代なら、その認識でいいと思います。現在は大学に行かない高卒生の方が少ない時代です。

Q スマホ持っていて貧困と言えるのか?
A 現在のほとんどの高校生はスマホを所有しています。是非ご自身が高校生世代に若返って頂いて、クラス40人のうち、38人が所有してる物を、仮に家の経済事情で持てない時の気持ちを想像してください。例えばテレビとか。クラスのほとんどは昨日見た番組の話題で持ちきりの時に自分だけ全く話題について行けない。こういう寂しさを味わうということです。

Q 何年かお金を貯めてから進学したら?
A 是非ご自身がお勤めの会社の人事部に行って「ストレートに進学した人間だけでなく、回り道した人間にもチャンスをあげて下さい!!」と訴えて、そう実行させてください。そういう世の中になれば、色んな進学の方法が出てきます。でも、何年も遅れると就職の時に影響するのが今日現在の日本社会です。

Q 高卒で働いてもいいじゃないか。
A 確かにそう思います。でも大学卒業が基礎条件の企業も結構多いですし、四大卒が基礎条件の資格も結構あります。

Q 大学出たってたいしたことない人が多い。お金がないなら大学行かせるな。
A お金持ちで低学力の方の進学を禁止するならそれもいいですね〜でも現実にはお金を持っている方のお子様は大学のランクに関係なくほとんどが進学しています。

最後にみなさんに訴えたいのは、「自分のお孫さん、お子さんが経済的に苦しい家庭状況のために進学を諦めなければならない状態にあったと仮定して、進学したいと涙ながらに訴えるお子さんに対して、上記の言葉を掛けられますか?」ということです。
他人であれば、いくらでも言えます。しかし、我が子、我が孫となれば、簡単にそういう言葉を発することはできないはずです。

私は貧困家庭に生まれ育ち、父親に2回土下座して、大学進学を認めてもらったので、進学したい子の気持ちはよくわかります。その一方で祖母に運良く学費を出して貰えたので進学できたのです。これは完全に「運」の問題です。

この国を担う青年を「運」に任せてもいいのでしょうか?そんなに不確実な国になってしまったのでしょうか?全額を出せとは言いません。でももう少し貧困家庭への進学援助があってしかるべきとつばめ塾では考えています。

以上、つばめ塾の公式見解でした。

事務局長 小宮位之