7月27日(日)、28日(月)の2日間、2015年から続くつばめの伝統行事である「中3生向け夏合宿」を今年も無事に行うことができました。もう11回目です。
今年もアミダステーションさまをお借りしての実施です。

うちの夏合宿の特徴は、「泊まらない」「卒業生の先輩(高校生)から話が聞ける」「昼食・夕食が全部出る」の3点です。しかも、当たり前ですが、全て無料になります。今年は駅前、北野、南大沢の各教室から合計13名の参加がありました。

午前9時集合、午後9時解散という、ハードなスケジュールで、開催前は「地獄みたいな行事だ」と塾生からは恐れられております。(もちろん、休憩、食事時間は十分にとってあります。)

1日目の「話を聞く会」

1日目の流れはこうでした。集合・オリエンテーション、理科と社会の模擬試験、「高校生の先輩の話を聞く会」、昼食(お弁当)、模擬試験解説、「自分の将来を考える時間」、夕食(ツバミール)、英語・数学の個別指導で1日は終わりです。

2日目は、集合して、駅前の公園で軽く運動し、社会の講義、「高校生の先輩の話を聞く会」、理科、社会の講義、夕食(近くのうどん屋さんへ)、英語・数学の個別指導、感想文記入で2日間の合宿は終了です。

書きたいことは色々あるのですが、まず嬉しかったのは、高校生の先輩方が沢山来てくれて、高校のPRをしてくれたことです。
今年は2日間で14名も来てくれました。順不同で書くと、都立は八王子北、八王子桑志、翔陽、富士森、片倉、若葉総合、青梅総合、府中西、永山。私立は八王子と明法でした。

2日目の話を聞く会

つばめ塾から進学した先輩が話してくれる話なので、うそがありません。もちろん、高校の良いところや、頑張っているところを話してもらうのですが、「うちの高校のちょっと残念なところ」も必ず話してもらうことにしているので、「駅から遠い」「虫が結構いる」「校則が厳しい」など、高校の説明会ではなかなか聞けない生徒の本音も聞くことができます。
これを機に、「進路」に対して視野を広げたり、モチベーションを高めるきっかけづくりとしては、最適だと考えています。先輩方も、中3の時にこの合宿に参加し、先輩方が話してくれたのを聞いていますので、今度は後輩のために動いてくれるわけです。
会の後に、私は高校生たちと一緒にお弁当を食べるのですが、進学した後の話が色々聞けて嬉しい限りで、「無料塾冥利に尽きる」ってやつですね(^^♪

講義は理科、社会で一斉講義を行い、社会は私が声を枯らして担当しました。

あと、昨年からスポーツトレーナーの坂口さんをお招きして、「将来のことを考えてみる時間」を実施しています。つばめ塾では、大学進学3割、専門学校4割、就職が3割ほどであり、東京の平均的な進学率と大きく異なっています。(東京では、高校卒業後、大学進学が75%、専門学校進学が13%、就職5%程度となっています。)
だから、単に勉強して偏差値の高い大学を目指せばよい、というわけではありません。ご家庭に経済的な余裕がないぶん、選択肢は狭められています。だからこそ、少しでも早く進路のことを考えなければなりません。そのきっかけとして、夏合宿は最適です。

 

大学生講師と一緒に!!

1日目の夕食は今年から「塾生・卒業生向けの子ども食堂」である「ツバミール」を実施していますが、今回は夏合宿で開催しました。メニューは冷やし中華とかき氷!!一緒にご飯を食べることで、みんな仲良くなれました。

夕食後は、英語・数学の個別指導で、講師1人、生徒2~3名で、コツコツと覚えたり、問題を解いたりしました。

 

 

 

公園にて

2日目は、9時に集合後、坂口さんに指導をお願いして、駅前の公園に行って、軽く運動をしました。やはり体を動かすのは大切なことです。
その後、講義をして、また「先輩の話を聞く会(2日目)」を行い、午後はまた講義です。

2日目の夕食は、近所の飲食店を3つ提示して、どこに行きたいと聞いたら、なんと全員が「なか卯」を希望。生徒講師を合わせると20名もいるので、時間差で行きました。私は「値段を気にせずにご飯を食べてもらいたい」という気持ちで、連れて行っています。

毎回同じことを書きますが、私は貧困家庭に育ちました。ごくごくたまに、外食する機会もありましたが、とにかく値段を気にしました。「これを食べたいけど、高い料理を頼んだら、うちがもっと貧乏になっちゃう。」と真剣に考える小学生でした。とはいえ、一番安い料理を頼むと、親が「好きなの頼んでいいよ」と言ってくれるので、好き嫌いに関係なく、下から2番目に安い料理をいつも注文していました。こんな少年時代を送りましたから、つばめ塾の夏合宿くらいは、値段を気にせずに食べてもらいたいのです。実際、「小宮先生、サラダも頼んでいいですか?」「唐揚げも食べたい!!」と追加注文してくれ、嬉しかったです。

夕食後は、英語数学の個別指導。少しでも量をこなしていきました。

最後に感想文を書いて、2日間の合宿が無事に終了となりました(^^♪

個別指導の時間

折角ですので、感想文から、いくつか抜粋してみたいと思います。

「わかりやすく教えてくれて、楽しかったし、うれしかったし、またやりたいと思いました。」「先輩の話を聞いて、〇〇高校に入れるように頑張ろうと思った。」「英語と社会に興味が湧いて、楽しそうに思えた。」「自分に何の利益にならないのに、わざわざ教えてくれて、寄付して下さり、自分は本当に恵まれていると感じた。」「家にいると勉強しようと思えないので、こういう機会はとてもありがたい。」「楽しい思い出になりました。」「高校の説明会では、その高校の悪いところは絶対に言わないので、実際に通っている生徒の話を聞くのが大事だと思った。」「みんなで勉強をしたり、ご飯を食べて、楽しかったです。」「少し英語が得意になった気がするので、この調子で英語を伸ばしていきたいです。」「ちょっとやめようかな?と思っていた高校に、もう一度興味を持ちました。」「かき氷がすごくおいしかった!!」「過去を引きずってしまっていたので、坂口さんのお話を聞いて、今を楽しく生きよう、頑張ろうと思えた。」「勉強をすることが寄付者の方への恩返しだと思っています。」「普段、あまり長い時間勉強をしてこなかったけど、やってみたら意外に楽しかった。」「寄付者の方のおかげで、勉強をもっと頑張ることができました!!」「先輩の話を聞いて、とにかくチャレンジが大事だと思った。」「他の塾では体験できないことができて、本当にありがたいです。お給料が出るわけではないのに、こんなに優しく教えてもらえて、良かったです。最近、値上げばっかりで大変なのに、私たちのためにお金を使ってくれて嬉しいです。だからもっと勉強を頑張ろうと思った。」

こんな声が寄せられました。

今年の夏合宿も多くの子どもたちに、大きな学びがありました。これも全て、アミダステーションを貸して下さった延立寺さま、ボランティア講師、そして全国の寄付者のおかげさまです。塾生・保護者に代わって深く感謝申し上げます。
これからも、経済的に厳しい家庭の子どもたちが自信をもって進路を選ぶことができるように、力を尽くします。

事務局長 小宮位之

 

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