みなさまのおかげをもちまして、本日八王子つばめ塾は、NPO法人化して、11年が経ちました。多くのボランティア講師、支援者、寄付者、そして何よりも通って来てくれた塾生・卒業生に深く感謝したいと思います。
さて、昨日は総選挙が行われ、政治状況が大きく変化しようとしています。うちはNPO法人ですので、特定の政党の応援もしくは否定をすることはありません。ただ、政治的な主張をすることまでは禁じられておりません。
八王子つばめ塾の主張はまことに簡単です。日本は資本主義社会です。だから、黙っていたら経済的格差は広がります。それを「富の再分配」という形で経済的に苦しいご家庭に配分することが大事だ、という主張です。まことに明快です。だから、与党であろうと野党であろうと、経済的に苦しいご家庭の生活が少しでも楽になる政策をしてもらいたい、ということです。
選挙速報を見ながら、自分が高校生の時、つまり我が家の年収が98万円しかなかった極貧の頃を思い出しました。
バブル景気を経て、1990年代当時、「日本には貧困は存在しない」という雰囲気が蔓延していました。そして、子ども手当や高校無償化も、子どもの医療費助成もありませんでした。ですので、病院にかかるのもお金がかかりました。今の私を見て頂ければわかると思いますが(笑)、幼少期はとにかく病弱で、頻繁に病院のお世話になっておりました、、、お金がかかりました。
高校では、学費が払えなくて退学寸前になり、自分で奨学金を借りて高校に通い続けました。
今ほどリサイクルショップや100円ショップがあるわけでもなく、幼少期はとにかく暮らすのが困難という思いがありました。そんな幼少期を過ごしたので、「国や行政、そして社会は誰も助けてくれない」という思いが醸成されたのが中高生時代でした。
時を経て、子ども手当が作られ、高校が無償化され、さらに高等教育の無償化(正確には助成)も行われています。これも特定の政党の政策を取り上げて毀誉褒貶しているわけではありません。「政治」の力で、経済的に苦しいご家庭が助かることがある、ということです。これからも、与野党問わず、子どもたちのためになる政策を実施し続けてもらいたいと思っています。
では、つばめ塾の今はどうか。それは今までと変わることなく、「学力の再分配」を民間で行おうとしています。これは創設の日から変わりません。学力を先に獲得できた者が、学力に悩む後輩(子供たち)のために無償で提供していく。これを愚直に行っていくだけです。
最近、自分の心の中で繰り返して浮かぶフレーズが「みんなの善意を、子どもたちの力に!」です。
みなさんの心の奥底にある「人のために尽くしたい」「厳しい境遇にある人を応援したい」という、あたたかい気持ちを形に表してもらい、次世代を担う子どもたちを応援していこう、ということです。
昨年10周年の記念事業として「10周年史」の制作を行い、先日完成いたしました。近日中に印刷し、このHPでもPDF化して掲載いたします。
これからも、つばめ塾をどうぞよろしくお願いします(^^♪
認定NPO法人八王子つばめ塾 理事長 小宮位之