7月30日、31日の二日間で、八王子駅前教室の夏合宿を行いました。今年から、八王子駅前(元横山、北野を含む)と南大沢を分離して行っております。うちの夏合宿は泊まらない形式です。

今年も、アミダステーションを使わせて頂きました。いつも快く貸してくださる松本ご住職さまに、深く感謝申し上げます。

2日間、朝9時集合、夜8時までです。内容は、普段の授業でできない、理科社会国語の模擬試験、そしてその解説。理科と社会の1・2年生の復習で都立高入試に向けての授業。勉強時間は、1日あたり8時間です。かなり頑張って勉強しました!!

私が今年呼びかけた目標は、「能力、コミュニケーション力、やる気」です。つばめ塾の子たちは、働かずに暮らしたり、学校を卒業してすぐに経営者になるような資産はありません。なので、一度は他の人から給料をもらう「サラリーマン(給料をもらう人という意味)」にならなければなりません。バイトしたり、働く時に、必要な能力が上記に掲げた3つです。この合宿で少しでもいいから、この3つを上げていこう。と呼びかけました。8時間の勉強は、「能力」を上げることに他なりません。

そして、1日目のお昼には、「先輩の話を聞く会」を実施。今年は、片倉高校(造形美術コース)、第五商業高校、多摩工業高校、八王子北高校から5名のつばめ塾の卒業生が来てくれました。学校の紹介や、高校生活の楽しいこと、大変なこと、高校卒業後の進路などかなり詳しく教えてくれました。今の時代はほとんどの子が「普通科」を考えていますが、商業や工業、造形など、特徴あるコースの紹介をすることで、視野を広げてもらいたいと思っています。しかも今回は、多摩工業高校を卒業して、すでに働いている卒業生も来てくれたので、リアルに感じることができたと思います。

私の個人的な意見ですが、今の「猫も杓子も大学」という風潮が好きではありません。今東京の高卒の就職率は1割ほどですが、つばめ塾の卒業生は2~3割が就職します。「平均年収で見ると大卒より高卒の方が低い」などと言われる中、高卒で就職する子たちを私は心から誇りに思っています。一般的な情報だけで言えば、不利な状況だけど、それを承知の上で、今のこの社会をしっかり支えてくれていることに、心から賛辞を送りたいと思っています。
だから、高校卒業後に、進学一辺倒でなく、就職も視野に入れて考えてもらいたいと思うのです。その意味で、この「聞く会」は意義深いものだと思って実施しています。これは、高校進学への「やる気」を上げるプログラムです。

2日目の夜、最後の授業は、「理科、社会を覚えきる」授業です。講義型でなく、生徒2人に大学生講師が1人ついて、理科と社会の「暗記」をやりました。覚えて、テストしてもらって、また覚えて、、、生徒同士で覚えたり、、、とにかくコミュニケーションを図りながら勉強をしていきました(^^♪
これは、「コミュニケーション力を上げる」プログラムです。

こうして2日間かけて、理科、社会を中心に、かなり頑張りました。

この2日間の昼食、夕食、お茶は、全てみなさまからの寄付金で賄いました。そして今まで寄付のあったノート、消しゴム、シャーペンの芯なども配りました。本当にありがとうございます。

これを全て無料で提供できていることを、心から誇りに思います。場所代、光熱費、講師の給料、交通費、テキスト代、食事代、計算したらかなりの高額になるはずです。そこを、寄付者、支援者、ボランティア講師のみなさまのおかげで、タダで受けられる。貧困家庭育ちの私から見たら、理想の塾となりました。これからも、「誰が何と言おうと、経済的に苦しいご家庭に必要なのは、お金か、それに相当するサービス、物である」というこだわりを持って、運営に当たっていきたいと思います。

事務局長 小宮位之