毎年、卒業を祝う会で作っている、「つばめ塾への寄せ書き」を公開します。もちろん氏名はぼかしてあります。

 

以下は私の雑感ですから、暇な方だけお読みください(^^♪

祝う会の時の記事で書き漏らしましたが、祝う会の時にほっこりする場面があります。
それは、生徒が会場に来た時の、担当講師の笑顔です。
久しぶりに会った生徒の笑顔と、講師が笑顔で手を振る姿。この姿を見たときに、毎年胸が熱くなり、涙が出そうになるんです。
それは、この関係に資本主義には欠かせない「お金」が介在していないからなんです。
家族、親戚、近所の知り合い、学校の先生、友達なら、祝福するのは当たり前だと思います。
私たちは、つばめ塾がなければ、生徒と講師は知り合うことはないし、この瞬間にこの祝福は存在しないと思うと、とても貴重だと思うのです。そして不思議な関係です。お金が介在しないのに、生徒を励まし、生徒のために悩み、講師同士で延々議論を交わす。
私は資本主義での「常識」の反対側を常に意識して運営してきました。報酬や交通費を受け取るべき講師には1円も支払わず、本来お金を負担すべき塾生からは1円も取らず、奨学金や交通費までを塾が負担する。卒業の記念品まで出す。国や地方公共団体からは1円も受託費や交付金、援助をもらわない。
しかしなぜそこを意識しているのか、それは、つばめ塾のご家庭が現在の日本の資本主義の中では決してうまくいっているとは言えず、そのために経済的に苦しんでいるからだと思うのです。それを資本主義の枠組みで支援しようとしてもうまくはいかないと思うのです。そして、卒業後、「年収〇百万円になりました」ということを基準にしてしまったら、うちの塾生は決して有利な立場にいるとは言えません。(保護者の資産が厳しいという意味で。)ですから、つばめ塾の最終目標は、「自分も人の役に立ちたいという気持ちをもつ青少年の育成」と定義しています。これならバイトだろうが、非正規雇用だろうが、大金持ちになろうが、人に対する「思いやりの気持ちを持つ」ことができれば、資産の多寡で比べられることはありません(^^♪ こうして、一人でも多くの卒業生が社会で人のために動くことができれば、塾の望みは達成できます。

そこを目標に持っているので、「うちの卒業生は心のどこかで講師の後姿を思い出して、人のために今日も動いてくれているんだろうな~」と楽観的に信じられるし、それを励みに塾を運営できているんです。

書いているうちに熱くなってしまったので、ここいらでやめておきます(笑)
今年度も、多くの方に応援を頂いてつばめ塾を運営できたことに深く感謝申し上げます。

事務局長 小宮位之