6月29日(土)、NHKラジオ第二放送(AM放送)の「社会福祉セミナー」という番組に、ゲスト出演することになりました。時間は19時~19時25分です。1月に既に収録し、今日からNHKテキストとして発売される「社会福祉セミナー」に抜粋が載っております。
今回は54ページから4ページにわたって掲載されております。八王子つばめ塾をつくったきっかけから現在に至るまでの歴史と、取り組みの意義が書かれております。
売り物なので、ここで本文を載せるわけにはいきません。書店でご購入下さい。
さてせっかくなので、なぜ八王子つばめ塾はこうしてメディアなどの媒体に積極的に出るのかという話をしましょう。
まず第一に、八王子つばめ塾が取り組んでいることは、「社会全体で考えるべきこと」という意識があるからです。例えば、経済的に苦しいご家庭が「塾に行けない」ということが問題だとすると、それは、その家庭の問題ではありません。経済的な理由で塾に行けない家庭が、日本にその家庭だけなら、それはパーソナルな問題です。でも、ここまで生徒が多いということは、経済的に苦しいご家庭が多いという社会構造や、塾に行かなければ公立高校に行けないという問題があります。これは、社会みんなで考えていく必要があると思っています。全て当事者に原因を帰するべきではないと思っています。
第二に、そのような問題があったとして、当事者が直接訴えることが可能なのか?ということです。例えばうちの塾生がNHKラジオに電話して、こういう問題を取り上げて欲しいと言ったところで、動いてくれるメディアは殆どないと思います。
こうして先方から「取材させてほしい」と来るわけですから、断らずにどんどん出て、「こういう問題があるんだ。みんなで解決に向けて考え、動いていかなければならない」という機運を高めていこうと考えています。
最後に、このメディア露出にはシンプルなルールがあります。それは、「こちらからは絶対に売り込まない」ということです。今まで、新聞、ラジオ、テレビ、雑誌など多くのメディアに出て参りましたが、1回もこちらから取り上げてくれと言ったことはありません。全て先方から取り上げたいと来ています。それは、こちらから売り込めば、メディア側がどういう対応をするかは、私の前職が映像制作でしたから、よくわかっています。あくまでも、「私たちが出たいと言っているのではない。そちらさまが取り上げたいと言っているんですよね。でしたら、うちらの意図と違う取り上げ方をするんだったら取材は受けません。」と、主導権をこちらが握っておくべきだと思っているからです。これは、生徒のプライバシーをはじめ、守るべきものが無料塾にはあり、譲れない一線があるからです。
これからも、しっかりコントロールしながら大いにメディアに出て、経済的に苦しいご家庭を少しでも減らすためにはどうしたらよいかを、訴えていきたいと思っております。
お時間ありましたら、NHKテキストを書店で手に取ってみてくださいませ。
特定非営利活動法人八王子つばめ塾理事長 小宮位之