本日、八王子つばめ塾は、設立5周年を迎えることができました。
これもひとえに、今までの全ての生徒、今まで関わって下さった全てのボランティア講師、全国の支援者のみなさまのおかげさまです。本当にありがとうございます。

八王子つばめ塾は、2012年9月1日に設立されました。その時の講師は私1人。生徒は中学2年生の男子1名でスタートしました。そこから5年経ち、生徒90名、講師70名、教室6つの規模になりました。
また、2013年10月28日には全国に無料塾を広めるためにNPO法人を取得しました。

この5年の間に色々ありました。私の家庭で言えば、当時幼稚園生だった長男はもう小学5年生になりました。映像制作の仕事で正社員だった私はまた教育関係に戻り、非正規雇用に。いろんなアルバイトを経て、現在は私立高校の非常勤講師、病院でのアルバイト、八王子つばめ塾からの理事報酬(月額7万円)の3足のわらじを履いてなんとか暮らしています。
しかし、貧困家庭に育った私が、こうして似たような状況の子ども達の支援をできること自体が、本当に嬉しいことであり、感謝しかありません。もしこういうご縁がなければ、「自分さえ良ければいい」「お金さえあればいい」というつまらない人生を送っていた可能性が高いからです。

つばめ塾は今までに300名近くの生徒を受け入れてきました。ボランティア講師もトータルで200名近くに上ります。
現在では12月31日〜1月3日以外、毎日どこかの教室で授業が行なわれており、ボランティア講師のみなさんの尽力には本当に頭が下がります。

今、無料学習支援の輪が全国に広がりつつあります。今まで、八王子つばめ塾を参考にして始められた無料塾は20団体近くにのぼります。また、今年の3月には神奈川県相模原市に「淵野辺つばめ塾」を姉妹団体として設立し、事務局長を兼任しています。そして今日、大阪府の豊中市に「豊中つばめ塾」が姉妹団体として正式に発足しました。来週8日から授業がスタートします。

どんなに広がっても、忘れてならないのは「初心」です。つばめ塾にとっての初心は、「経済的に苦しいご家庭の子どもたちに、幸せになってもらいたい、希望を持ってもらいたい」ということです。この思いは今日まで一瞬も絶えることなく思い続けてきましたし、今日からもそう思い続けていきたいと思います。

100%ボランティアで構成されるこの「つばめの巣」から巣立った子ども達が、いつかまた「ボランティアという巣」に戻ってきてもらいたいという願いがあります。しかし、ただ指をくわえて待っていていたのでは実現することはできません。皆様の善意を頂きながら、現実に子ども達を勇気づける学習支援を継続していきたいと思っています。
これからも応援よろしくお願い致します。

特定非営利活動法人八王子つばめ塾理事長 小宮位之